藤川 匠(フジカワ タク)さんについて

新着情報

川 匠さんは、実力派を期待される男性若手作家です。

波佐見・有田・三川内の藤川さん

から肥前と呼ばれているこの地域には、陶磁器の産地が密集しています。有田焼を始めとして、唐津焼、波佐見焼、三川内焼、武雄焼、吉田焼などなど。藤川さんは、波佐見の生まれで、現在は有田町の窯元に勤務しています。その前には、三川内の窯元で勤務していました。いわば波佐見焼有田焼三川内焼のいずれにも精通している作家と言えるでしょう。

3つの産地の違いは…

の3つの産地、同じ磁器でも、微妙な違いがあります。もともと歴史をたどれば、江戸時代に管轄していた大名が各々違います。波佐見焼は大村藩の下に、有田焼は佐賀鍋島藩の下に、三川内焼は平戸藩の下に置かれた生産物でした。献上品であったり、輸出されたり、量販されたり、各々の目的や性質が異なりますので、当然ながら、歴史をつなぐ現在の商品に微妙な違いが出るのは当然かと思われます。

藤川さんの作品の特徴

さて藤川さんは、窯元での染付絵師としての仕事に従事し、また自らの作家活動をコツコツと積み上げています。窯元での仕事では、ある程度限定された範囲の創作になりますが、自らの作家活動においては、前記した3つの産地の特性を呑み込みながら、ユニークな創作を行っています。たとえば波佐見焼のシンプルな機能性、有田焼の伝統的染付技法、それに藩主への献上品であった三川内焼の繊細な細工と造形…。藤川さんの中でそれらは、うまく化学反応を起こしているのかもしれません。

藤川さんのメッセージ

描きの文字は、昨秋の有田陶磁器まつりでの展示販売の際、藤川さんが、ハンドメイドの名刺として何枚も書いた一枚です。

藤川さんが書いています「良い染付の技術を現代に合わせアレンジ」したものとして、分かりやすい作品を以下ご覧ください。

マニュアル車のシフトレバーを描いています。

は、藤川さんは波佐見を離れて、広島の自動車会社に勤務していたことがあります。クルマのことが好きだし、焼き物にこんな絵を描く人はいないし、…ということでこのデザインを幾つか制作しました。

スポーツではサッカーが好きだから、お遊び感覚で「さっかめ」という作品シリーズもあります。画像は豆皿の中のひとつとして「さっかめ」を混入させています。

イベント売場にて…

ンドメイドの名刺に書かれていた「割れた素焼きを再利用した作品」など、完全に1点モノですので、イベントの展示販売に利用しました。刺身皿や小鉢にご利用のお客様がいらっしゃいました。

イベント広場ではテント売場前を行き交う、不特定のお客様から伝統的な染付の良さを評価いただき、手描きの価値やデザインのユニークさを褒めるお声を多くいただきました。